ライブでなにする?
これまでアイドルの類を追う中、歌やダンスを直に鑑賞できるライブという場がとくに好きで、サイン会や握手会だけのリリイベよりもミニライブ有りのリリイベ、ゲームやってワーキャーするファンミーティングよりもがっつり単独コンサート、と選り好みしながらやってきました。
韓国アイドルのパフォーマンスは大抵「応援法」といわれる掛け声が公式から提案されてるんですが、なかなかメンバーのフルネームを早口で言えなかったり、韓国語の合いの手を覚えられなかったり、声を出す参加に関しては苦戦してきました。
声は出せなくてもこれ振っときゃ間違いないだろうと、グループごとにやたらデカくてゴツい鈍器のようなペンライト(薔薇とかラッパとか王冠とか、モチーフが可愛いんです)を収集したり、スマホの電光掲示板アプリで推しの名前を光らせたり、撮影可能なときは一眼に長いレンズを付けてみたり、そうでないときは双眼鏡で野鳥の会をするのが定番でした。
ボイメンの場合
六本木サマーステーションの日、通勤カバンの底にどのご家庭にもあるキンブレを2本しのばせて会場に向かいました。ボイメンの現場の様子がよくわからなくても、推し色の棒をリズムに合わせて振っておけばその場をしのげるだろうという考えでした。
初ライブで印象に残ったことはズバリ「お客さんも出演者」ということです。
まず、リリイベでもライブでも毎回かかるオープニングテーマ。最初は「やんきーふぁーい!まことー!ぼーいざんめーん!」が聞き取れず、なんか2回言った気がしたし何なんだろうと不思議でしたが、聞き慣れた今では無くてはならない客席の気合い入れという認識です。
そして、楽曲はお客さんの掛け声があって完成するものだと知りました。実際、ライブの帰り道にイヤフォンで聴くとなんとなく物足りず、ヤングマン〜B.M.C.A.〜はお客さんの気合が入った「ハイハイハイ!」が脳内で挿入され、帆を上げろ!も空気がビリビリするほど全力の「10人!」「無限大!」で再生されます。
また、"踊ってもいい"応援スタイルは新鮮でした。言い換えれば"踊れる"振り付けのおかげであり、キャッチーで分かりやすい動きは、頭と身体が接続していないくらいセンスの無い私でも気軽に真似て楽しむことができます。よく一糸乱れぬペンラさばきを見て訓練されたオタクって言ったりしますが、ある程度秩序だった動作が一体感を作って、ライブの熱気を生むんじゃないかと思います。
合同イベントでの強さ
これまで書いたようなライブの参加方法が真価を発揮するのは、何より合同イベントだと思っています。
「あいらぶー!」「ゆーらぶー!」
「ボイメンでー!」「検索ー!」
毎度お約束のコール&レスポンスは会場に散らばったボイメンファンを一瞬で炙り出し、ボイメンを応援する者同士の仲間意識を強くします。ファン以外置いてけぼりにしそうなこの応酬は、「僕たちはボイメンです」「はい、私たちはそのファンです」という周りへの自己紹介の効果もあると思います。(スーパージュニアの挨拶を思い出しています)
掛け声、振り付け、コール&レスポンスを通じてファンも仕掛人になることで、ステージに立っている人数以上の力が発揮され、場の空気を作っていく。その空気に惹かれた既存ファン以外の方を取りこぼすまいと、新規獲得に余念のないボイメン。不安や必死さから来る熱量が、ファンだけの会場と合同イベントでは違うと感じました。
「ボイメンの合同は行くべき」
関東住みで現場を選びがちではあるものの、恵比寿の小さなライブハウスで行われたTHE ARTIST BOX LIVE vol.2 の帰りに、これだけはしっかりと肝に命じました。
以上、ボイメンのライブで味わった高揚感を言葉で説明しようという試みでした。足腰に自信がない今日この頃、野鳥の会スタイルからペンラ両手持ちスタイルに突如転換して戸惑いはありますが、次の現場を指折り数えて待っています。