日韓アイドル右往左往

こっちの沼で待ってます

声ありて・・

想えば声ありてこそ生きて来られた

 本田くんといえばベラベラ長々としたあのお喋りが印象的で、彼の魅力の重要なファクターですが、 そんな最大の武器が使えなくなるという事件が起こりました。

 本田剛文生誕祭から一夜明けた、埼玉県の学祭でのことです。 登場して数曲をこなし、会場があたたまったところでいつもの自己紹介。 「平松賢人で〜す!」から始まり、みんなボイメンらしく威勢良く名乗ってラストが本田くん。

「ぼーいずあんどめんのピンク色、ほんだたかふみです」

ん?何そのトーン。他の人は「27歳脱サラ⭐︎」とか「辻本達規でぃ〜す!!」とか、 テンション高くきめてるのに何だろう新しいキャラ設定か?と違和感を覚えたところで、 間髪入れずにメンバーからアナウンス。

「彼、喉やっちゃってます」「今日は声が出なくなってます」

本田「僕のファンの人は気付いたかもしれんけど、ここまでソロパートがありません」

確かに。 それに小林田村辻本のポンコツ3と本田平松のハッピーセットで計5人のこの布陣なら、 本田くんがさばいて仕切ってまとめて、俺の腕を見やがれといわんばかりのそういう生き生きしたところが見られるはずで、 それを楽しみに来たんだった。 だけどさっきから回しはゆーちゃむがメイン。

 メンバーから「お前何しに来たんだよー」のいじりや 「今日はダンス頑張るもんねー」のフォローを受けながらも、 あまりに痛々しい推しの様子につい真顔になり、野外イベでも色がわかるようにピンクのカラーセロファンを仕込んできたペンライトは下がり気味に。 そんな本田推し勢の表情を読み取ってか、賢ちゃんが「今日はこんな本ちゃんを笑ってあげてください!」と明るい方向へ消化しようとしていて、偉い…これが偉松…とありがたく思いました。

傷だらけでも生きられると

 声を失った人魚姫は、いつも以上にダイナミックにエビぞって汗をかき、心なしか丁寧にファンにアイコンタクトし、 客席に降りた際には一人一人時間をかけてハイタッチして回っていた気がします。

 手負いの獅子や翼の折れた天使みたいな、そんなカッコ良いものじゃなかったかもしれませんが、 シャカリキ感が一層かわいそうに見えて美しく感じました。

 ゆーちゃむの回しは安定感があって意外なところで最年長を感じて良かったものの、 田村・辻本のわちゃわちゃをスムーズに回収するには強引さが足りず、 「あぁ〜ここは本田くんの毒で制するところ!ゆーちゃむは自由気ままに遊んでていいところ!」 と、いつものボイメンらしさを求めてしまいました。 曲パートの割り振りだけでなく、トークの回転にも本田くん(寡黙Ver.)が影響した結果でした。

 ライブ後の特典会は予定を変更して2回とも本田列に並ぶことにし、 物販で受け取ったCDがこれです。

疾走感と和のテイストが格好良くライブで盛り上がるこの曲は、本田くんが自分で掴み取った栄光です。 芝居がかった本田くんに「いい男〜⭐︎」と叫ぶ曲だと思っています。 ジャケット写真の魔物に素手で立ち向かう小さなボイメンと、満足に喋れないながらステージを全うした本田くんの勇姿が重なり、 なんだかわからないしんみりした気持ちになりました。

 特典会で聞いたところ、風邪ではなく、体は元気なのに喉だけがやられている状態らしく、 「昨日頑張りすぎちゃった笑」とケロッとしていました。 推しの元気が自分の元気」を掲げるオタクとしては落ち込む寸前だったのですが、 次の現場で何事もなくしゃべくり倒す推しを見ると今日のことが笑い話になるのは確実で、 根気強くまた会いに来ようと思うのでした。

 ゆーちゃむが言っていたように、ライブだからこそ色んなことがあるし、 メンバー同士がとっさにフォローし合ってハプニングにうまく対処する姿を見ることもできる。 本田剛文、25歳で最初の試練かもしれない1日のお話でした。